第II相医師主導治験WJOG16522B (PRELUDE)
周術期免疫チェックポイント阻害薬投与歴のあるホルモン受容体陰性HER2陰性転移再発乳癌に対してペムブロリズマブ+パクリタキセル+ベバシズマブ併用療法とペムブロリズマブ+パクリタキセル併用療法を比較するランダム化第II相試験
尾崎 由記範
がん研究会有明病院
乳腺内科/先端医療開発科
Point
術前ペムブロリズマブ併用化学療法 (KEYNOTE-522レジメン)は臨床病期2-3のTNBC患者の予後を改善し、世界的標準治療として確立しました。しかし、同治療後の再発TNBC患者は多くの薬剤に対する治療抵抗性を有し、予後不良であるため、新たな治療法の開発が急務となっています。治療抵抗性メカニズムのひとつとして血管新生因子が注目されており、血管新生阻害薬との併用療法が治療抵抗性の克服に有望とされています。本試験は世界で初めて、KEYNOTE-522レジメン後の再発TNBCに対してペムブロリズマブ+パクリタキセル+ベバシズマブ併用療法の有効性を評価する医師主導治験であり、新たな治療法の確立が期待されています。