臨床試験情報

医師主導治験

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登録受付中の医師主導治験

第II相医師主導治験WJOG17723M (FUTAB-CUP(フタバ・カップ))

原発不明癌に対するAB122+TAS-120の有効性を検討する第II相医師主導治験

谷﨑 潤子
近畿大学病院
腫瘍内科
Point
原発不明癌は、様々に検査を行ってもがんが最初に発生した臓器(原発巣)を特定できないがんで、診断時にすでに全身へ広がっていることが多く、予後は極めて不良な疾患です。これまでプラチナ製剤を含む化学療法が標準的に行われてきましたが、その後の有効な治療法は確立しておらず、新たな治療選択肢が強く求められてきました。近年、本邦で実施された医師主導治験(NivoCUP試験)により抗PD-1抗体であるニボルマブの効果が示され、免疫チェックポイント阻害薬がこの領域でも有望であることが明らかになっています。 本試験では、抗PD-1抗体AB122と、FGFR阻害薬として開発が進められているTAS-120を組み合わせた併用療法の有効性と安全性を検討します。AB122は、すでに有効性が示されているニボルマブと同じく、がん細胞が免疫の攻撃から逃れる仕組み(PD-1経路)を解除することでT細胞によるがん細胞への攻撃を回復させる薬剤です。一方TAS-120は、もともとFGFRという遺伝子の異常を持つがんに対して開発されてきた薬剤ですが、近年の基礎研究や企業治験において、FGFR遺伝子異常の有無にかかわらず、腫瘍の周囲の免疫環境を変化させて抗PD-1抗体の効きやすい状態をつくる「免疫調整作用」を持つことが示唆されています。実際に、AB122とTAS-120の併用は、抗PD-1抗体単剤では効果が十分でなかった一部のがん種においても有望な成績が報告されており、原発不明癌でも同様に上乗せ効果が期待されます。 本試験では、化学療法未治療の患者さんと、プラチナ療法を受けたあとの患者さんの両方を対象とします。プラチナ療法既治療例については、AB122単剤群とAB122+TAS-120併用群とにランダムに割り付け、独立した中央判定による奏効率(治療によってがんが縮小した患者さんの割合)を主要評価項目として、併用療法の効果を客観的に評価します。 本試験を通じて、これまで有効な治療選択肢の限られていた原発不明癌の患者さんに対し、AB122+TAS-120併用療法という新しい治療の可能性をお届けできることを期待しています。

登録受付終了の医師主導治験

第II相医師主導治験WJOG14020B (OPERETTA)

gBRCA1/2遺伝子変異を有するトリプルネガティブ原発乳がんに対するプラチナ製剤、PARP 阻害剤および抗 PD-1抗体薬を用いた新規術前および術後補助療法を評価する第Ⅱ相多施設共同医師主導治験

高橋 侑子
岡山大学病院
乳腺・内分泌外科
Point
再発高リスクの臨床病期IIーIII期のトリプルネガティブ乳(TNBC)ではKEYNOTE522試験結果から免疫チェックポイント阻害剤を含めた術前および術後補助療法が標準治療となっています。また、遺伝性乳がん卵巣がん症候群の原因であるgBRCA1/2遺伝子変異は、TNBC全体の15〜19.5%に認められるとされており、gBRCA1/2遺伝子変異を有するTNBCに対して、ポリアデノシン二リン酸リボースポリメラーゼ(PARP)阻害薬による治療が、再発高リスクの方に標準治療の一つとして術後療法として選択されますが、このPARP阻害薬やプラチナ製剤のTNBCの術前療法での有効性に未だ一定の見解が得られていません。本研究は、TNBCのうち、gBRCA1/2遺伝子変異を有するTNBCに注目して、これまで有効性が期待されるPARP阻害薬やプラチナ製剤、およびタキサン療法に免疫チェックポイント阻害薬を組み合わせて術前から治療することで、ターゲットを絞った個別化治療により治療効果が高まることを期待しています。

終了した医師主導治験