WJOG15721B
過去に乳癌の治療をされた患者さんの情報を用いた下記の研究を実施します。
この研究を実施することによる、患者さんへの新たな負担は一切ありません。また患者さんのプライバシー保護については最善を尽くします。本研究への協力を望まれない患者さんは、その旨を担当医、または「9. お問い合わせ」に示しました連絡先までお申し出下さいますようお願いいたします。
1.研究課題名
ホルモン受容体陽性HER2陰性早期乳癌の早期再発リスク因子を探索する後方視的多施設共同観察研究
2.研究の対象および研究対象期間
以下の全てをみたす方を対象とします。
1) 20歳以上で浸潤性乳癌と診断された方。
2) Stage II-IIIのホルモン受容体(HR)陽性HER2陰性乳癌と診断され、初期治療として手術を施行された方。術前化学療法や術後化学療法の実施の有無については問いません。
3) 2012年1月1日から2017年1月1日までの間に、術後内分泌療法(ホルモン療法)を開始されている方。
3.研究目的・方法
HR陽性HER2陰性乳癌に対して初期治療として手術をされた方は、術後内分泌療法が標準治療となっています。一部の再発リスクが高いと考えられる方に対して内分泌療法に加えて、術前・術後化学療法が行われますが、それでも術後数年以内の早期再発が経験されることがあります。術後数年以内の早期再発のリスクを下げる可能性がある新しい治療の選択肢が出てきている中で、この早期再発のリスク因子は十分に明らかになってはいません。本研究では、HR陽性HER2陰性乳癌の早期再発のリスク因子を明らかにすることを目的とします。術後早期再発を予測するスケールが確立されれば、HR陽性HER2陰性乳癌患者に対してより細分化した治療選択を提供できることが期待されます。
研究方法は、過去の通常診療で得られた臨床情報・診療情報を登録した研究参加施設のデータベースより入手・収集し、各項目の関連性を統計学的手法により解析します。そのため治療以外の余計な費用はかからず、追加の検査などが施行されることもないため、一切のご負担はございません。また、使用するデータは、患者さん個人が特定されない方法で情報を収集します。患者さんのお名前・住所などの個人を特定できる情報は一切使用いたしません。
4.研究期間
研究機関の長の研究実施許可日~ 2023年 10月 31日
5.研究に用いる試料・情報の種類
過去の通常診療で得られた臨床情報・診療情報を診療録より入手・収集します。年齢、病理診断の所見、手術や薬物療法の治療内容等情報を用います。個人を特定しうる情報は用いません。
[プロトコール]詳細はこちら
6.外部への試料・情報の提供
データセンターへのデータの提供は、インターネット上の電子データ登録システムを用い、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。対応表は、研究参加施設の研究責任者が保管・管理します。
今後、本研究を通じて将来に重要な検討が必要となった場合、データセンターに登録されたデータを、西日本がん研究機構(WJOG)の委員会の承認を得た上で、二次利用させていただくことがあります。もし、データをデータセンター以外へ提供する必要が生じた場合には、患者さん個人を特定できる情報を含まない形にして提供します。
7.研究組織
研究代表医師:昭和大学 先端がん治療研究所 酒井 瞳
研究事務局:国立がん研究センター東病院 乳腺外科 綿貫 瑠璃奈
WJOG乳腺委員長 がん研究会有明病院 乳腺センター・乳腺内科 高野 利実
参加施設
施設 診療科 研究責任者
国立がん研究センター東病院 乳腺外科 綿貫 瑠璃奈
がん・感染症センター 東京都立駒込病院 乳腺外科 有賀 智之
東京慈恵会医科大学附属病院 乳腺・甲状腺・内分泌外科 伏見 淳
聖路加国際病院 乳腺外科 林 直輝
がん研究会有明病院 乳腺内科 高野 利実
8.本研究の実施に関わる資金源
本研究は、日本イーライリリー株式会社の研究資金提供を得て実施します。
日本イーライリリー株式会社は、共同研究者として、研究計画書や統計解析計画書の作成等には関与しますが、患者様のデータを直接閲覧することはなく、データの統計解析の実施にも直接関与することはございません。
9.お問い合わせ先
本研究に関する質問や確認のご依頼は、担当医または下記へお問い合わせください。
特定非営利活動法人 西日本がん研究機構 データセンター
TEL 06-6633-7400(代)
FAX 06-6633-7405
Email datacenter@wjog.jp