第II相WJOG18123B(SAKURA)
アロマターゼ阻害薬による手指の関節痛またはこわばりに対するエクオール含有食品の有効性を検討するプラセボ対照ランダム化試験
フェーズ | 第II相 |
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目標症例数 | 300例 |
登録期間 | 2025年3月~2027年3月 |
外部リンク | jRCTs031240754 |
Point
寺田 かおり
秋田大学医学部附属病院
乳腺・内分泌外科
- ホルモン受容体陽性の閉経後乳癌患者さんは、ホルモン療法としてアロマターゼ阻害薬を内服しますが、女性ホルモンであるエストロゲンの枯渇により、更年期症状や関節痛などの副作用を生じることがあります。なかでも関節痛は、服薬開始後に約半数の方に発現し、一般的な鎮痛薬の内服が勧められるものの、有効な対応は確立していないのが現状です。一方、大塚製薬が開発し販売しているS-エクオール含有食品「エクエル」は、エクオールという物質を産生できない体質の方(日本人の中高年女性の約半数と言われます)において、更年期のエストロゲンの枯渇により生じる手指の関節痛、こわばりなどに対する有効性を示しました。そこで今回、「WJOG18123Bアロマターゼ阻害薬による手指の関節痛またはこわばりに対するエクオール含有食品の有効性を検討するプラセボ対照ランダム化試験(SAKURA)」で、更年期症状と同様に、アロマターゼ阻害薬による関節症状をエクエルで改善できないか検討することと致しました。35施設が参加して試験が行われます。